漫画 君たちはどう生きるのか

前から気になっていた「君たちはどう生きるのか」。

売上ランキングでも上位になり、池上彰氏も絶賛するこちらの書籍。
小説か漫画が…迷った末に、漫画バージョンを購入しました。

漫画 君たちはどう生きるか [ 吉野源三郎 ]

「君たちはどう生きるのか」は、編纂者である山本有三氏が執筆される予定だったそうなのですが、病気で無理ということから、吉野源三郎氏が執筆。

最初に出版されたのは、1937年の新潮社からでした。

 

戦前に書かれたこともあり、言葉の変更などが加わりつつも、他の出版社からも出されるなどして今に伝わっています。

そして、2017年に羽賀翔一氏によって漫画化。
マガジンハウスから出版されました。

漫画版は、小学生にも読みやすく親しみやすいのですが…ところどころで入ってくる文章を読まないと意味が通じないところもあるので、その読みと理解がどこまででできるかが難しいところ。

花はすっ飛ばしてよんでいます。

 

「君たちはどう生きるのか」のお話は、主人公・コペル君(本名:本田潤一くん)が、友達を裏切る場面から始まります。

読み手としては、なにか大変なことをしでかしているのであろうことはわかるけど、一体全体どうしたの!?

 

家に帰って熱を出し、お母さんの弟でありコペル君のおじさんに泣きながら相談。
おじさんに渡されたノートを読みながらの回想録になります。

 

主人公のコペル君というあだ名は、おじさんがつけてくれたもの。
その理由については本書に書かれていますので、読んでみてからのお楽しみ♪

編集者だったおじさんは、仕事を辞めた後、コペル君の家の近所に引っ越してきます。
お父さんを亡くしていたコペル君は、お母さんの弟であるおじさんと仲良しになります。

コペル君は勉強が良くできる秀才タイプ。
年齢は15歳(中学2年生)。
クラスでもそこそこの人気者(?)です。

「君たちはどう生きるのか」では、コペル君の学校生活や友人との関わり、社会、ものの見方などについての経験や考えなどを、
おじさんがコペル君宛に書いたノートとともに進行していきます。

 

主要登場人物としては、コペル君の仲良しのお友達3人。
左から…

・曲がったことが大嫌いで正義感の強い、北見君(ガッチン)。

・勉強も運動も苦手、家が裕福でない事からいじめられてしまう心優しい浦川君。

・おっとりした性格の、水谷君。

いじめっ子で、上級生の兄を使って仕返しをする山口君。
もう、顔の表情からしていじめっこ。

そうそう、コペル君のおかあさんも、どうしようと悩んでいるコペル君の背中を押してくれる頼もしい存在です。

 

「君たちはどう生きるのか」では、いくつかのテーマが投げかけられ、それについてコペル君とおじさんが想う事をノートに書いて読者にもわかるようにしています。

・ものの見方について
・クラスのいじめへの対応
・人間同士のつながり
・貧乏について
・偉大な人間とは
・友人への裏切り
・これからのあなたの生き方について

ノートの見せ方も工夫されており、まるで自分がコペル君として読んでいるかのように、ノートを持つ手が描かれています。

ページごとに違うという丁寧ぶり。
これだけでも、活字だけに比べて読みやすくなるから不思議です。

 

冒頭の部分は「雪の日の出来事(友人への裏切り)」だったんですね。
まあぁ、なんとなく予想はできましたが、そうなってこうなったのか~と納得。

そして、最後、勇気を出して問題解決に臨んだコペル君。
最後は、晴れ晴れしい顔で走るシーンで終わります。
作者からの問いかけが、とても強く胸に響きます。

 

個人的には、「貧乏について」「偉大な人間とは」というテーマのところが印象的でした。

このテーマから…浦川君のすばらしさがわかることで、普段「勉強しなさい!!」といっている意味にもつながっていくのではないかな~と。

 

花にも、ぜひ隅々まで読んでもらいたい本。
最初は意味がわからなくても、何回か読んでもらう事で分かるようになってほしいと。

とても深いお話で、200万部突破というのもうなずけます。
三世代で読んでほしい…というのも納得。
本当に良い本です。

 

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