【二月の勝者:2~3話】受験 VS スポーツ!凡人ほど中学受験

中学受験塾を舞台に、その衝撃的な受験戦争を描いた「二月の勝者ー絶対合格の教室ー」。
連載初回は、こんなかんじなんだなぁと塾と入試のリアルな話に衝撃を受けたものです。

続く、2回と3回目の連載では、初回の最後に始まったオープンテストについて。
一般生として初めてオープンテストを受けた両親と息子君の話です。

*2018年2月追記。
この回のお話は、1巻に収録されています!

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新小6統一合格判定テスト第1回目の監督として教室に入り、挨拶をする黒木先生。

「君たち全員を第一志望校に合格させるためにやってきた、黒木です」

…と、言い切る姿に佐倉先生は不安顔。
案の定、クラスでも成績優秀の内部生君に「言い切っちゃっていいんですか?全員受かるわけないですよね」と突っ込まれます。

 

黒木先生の名言に納得

それに対して屁理屈で答える黒木先生。

その事実が本当に100%なのかは誰にも実証できない。なので、君たちが第一志望に全員受からないという可能性も100%ではない

その言葉に、他の生徒は「なんか受かる気がしてきた」と納得。
素直です。

ちなみに、先ほどの内部生の男の子は、黒木先生にシャーペンの使用をやめるように言います。
鉛筆の方が合理的ですと。
うーん、さっそく豆知識!

*「二月の勝者」より引用

 

塾のテストの裏側を知る

そして、はじまった新小6統一合格判定テスト第1回目。
まずは算数(50分)。

集中力ある子、早い段階で手が止まってしまう子、頑張って書こうとしているけど正解に辿り着けない子…と、個人差からもさまざま。
大半の子が、後半の問題まで取り掛かれていませんでした。

テスト後に集めた答案用紙を見ると、ほとんどの子が半分も埋められていません。
思わず、「うち(吉祥寺校)のレベルは、これで大丈夫なんだろうか?」と心配する佐倉先生。

 

その後、国語(50分)、社会(35分)、理科(35分)と続き終了。
元気よく教室を出ていく生徒たちとは対照的に、佐倉先生はぐったり。
この後、すぐに採点作業です。

採点作業と言っても、吉祥寺校の先生たちがおこなうのは答案チェックのみ。
採点は本部に回し、そこで学生がやるのだとか。

以前、早稲田アカデミーでテストを受けた時も、全体の結果が出る前にテスト結果(自分の答案の点数だけ)を伝える電話がありましたが、そこでも同じように言われていました。
教室でもチェックしているので、事前にわかると。

答案チェックをする中で佐倉先生は、「6年生のこの時期(4月)でも、こんなに答案が埋められないものなんですか?」と、答案を見た際に感じた不安を口にします。
それに対して、「学校のテストとは違いますよ」と先輩先生がレクチャーします。

学校で100点を取れている子でも、いきなり模試を受けて20点が取れるかどうか…と。
さらに、すべて解ききれないのは当たり前。
埋まっているとしたら、ごく一部の上位かデタラメ書いているかのどちらかだというのです。

*「二月の勝者」より引用

 

チェック終了後、佐倉先生は黒木先生に「先ほどの受かる確率のお話、大変勉強になりました」と、先生の強い意気込みに感動した様子で言うのですが、「外部生も参加しているので、第一志望に受からせてくれるという言葉がスポンサーに伝われば」とあくまで冷静。

黒木先生いわく、「親=スポンサー」。

う~ん、間違いではない。
けど、佐倉先生はお口あんぐり。
さらに…

「今回のテストは外部性が5名参加。うち体験授業を申し込んだのが2名。1名は転塾を検討中で、もう1名は通塾歴なし。この時期に新規塾生は金脈ですから、絶対に獲得しましょう」

「模試の結果は1週間後ですから、その時に親御さんとの面談で一気に口説き落とします」

と、あけすけな言い方に、佐倉先生は反論はしないもののいい気持ではありません。

 

受験あるある!学校と受験は違う

そして、1週間後。
通塾歴なしの男の子の両親と面談。
試験時にサッカークラブの帰りに受けた三浦君でした。

模試の結果を見せると、「何かの間違いじゃないですか?」と受け入れがたい表情のお母さん。

*「二月の勝者」より引用

いつも学校のテストは満点で、成績も「とても良い」ばかりなのに…と「こんなはずでは」と。
これに対してお父さんは逆で、「オレが言った通りじゃないか。受験なんて無理だ」と。

「たぶん、初めての模試で緊張していたんだと思います。本当はできる子なんです」となおも言い続けるお母さんに、「伸び盛りの時にサッカーを中断させるのかよ?」とお父さんは猛反発。

「勉強の方は思っているよりもずっと平凡なので」と断ろうとするお父さんに、あろうことか「そうですね、平凡ですね」と一刀する黒木先生。

両親を目の前にまさかの平凡発言!
固まる佐倉先生の横で、黒木先生は涼しい顔で「凡人こそ、中学受験をするべきなんです」と告げます。

「どういうことですか?」と聞く両親に、黒木先生はサッカーについて「プロを目指しているのですか?」と尋ねます。
笑うお母さんとは逆に、「可能性がないことはないです」と大真面目で答えるお父さん。

それは中学受験も同じと言う黒木先生の言葉を、お父さんは「サッカーの方が可能性がある」と笑って聞き流します。

「では、その可能性を今から拝見してもよろしいでしょうか?」と、体験授業中の息子君と両親を連れて屋上に。
そこで黒木先生と息子君(三浦君)でリフティング対決をします。




 

結果は、黒木先生の勝ち。

でも「よく粘りましたね。君がサッカーを通じて根気を身につけた様子がわかりました」と言い、教室に戻るように伝えます。

言い訳をするお父さんに、「平凡ですね。プロを目指すどうこうの実力ではありません」とバッサリ。

怒り心頭のお父さんを無視し、淡々とプロになれる確率について数字で示す黒木先生。

その確率、約0.21%。
続けて、中学受験で御三家に合格する確率は2.58%。
憧れの難関校まで入れると10%弱。

スポーツや芸術の分野で秀でるのは本当に厳しいが、勉強の努力のリターンは得やすい。
だからこそ、凡人にこそ中学受験だというのです。

さらに、中高一貫校に入ったら、15歳(高校受験)の伸び盛り時に部活を中断させられることもないし、大学付属なら18歳まで中断なしと説きます。

黒木先生の理路整然とした話に、何も言い返せないお父さん。
「オレは知らん!」と怒鳴って帰ってしまいます。

 

その話を聞いた桂先生は、「お父さんが少年系のコーチをやっているパターンでは、大体、受験派の母親と意見が合わないんだよね」とあるある話。

そこに黒木先生がにゅっと登場。

「本部にクレームがいくかもしれないですよ?」と心配する桂先生に、

いくら母親が主導権を握っていても、実際のATMである父親の心を揺さぶらないとお金の引き出しはできませんから

…と。
今度はATMですか!?

 

一方、三浦家。
アルバムを見ながら、寂しげに飲んでいるお父さん。

お母さんが「せっかく祐星がやる気になっているから…」と声をかけると、「わかっているよ。誰かに代わりに言ってもらえて、ホッとしているのかもな…」と寂しげに言います。

すかさず、「プロになるだけが夢じゃない!私立の設備はこんなにいいのよ!」とお母さんが塾でもらってきたパンフレットを広げます。

人工芝のグランドやナイター設備など、サッカーの設備が整っているのを見てびっくりするお父さん。
さすが、私立はお金がかかっているだけあると感心です。

さらに、高校から入るとなると、偏差値が15も上がると聞いてびっくり。

*「二月の勝者」より引用

 

心配そうにこっそりお父さんの様子を聞く三浦君に、「大丈夫よ」といい「本当にあの塾でいいのね?」と聞きます。
三浦君は、きっぱりと「あの塾だからいいんだ」と言います。

その理由は、テスト終わりの黒木先生の一言。

「がんばりましたね」と言う黒木先生に、「全然。ちゃんと解けたの5問だけだったし…」と悔しそうに言う三浦君。
それに対して黒木先生は…

「でも、この答案は、解こうと粘ったのがよくわかる答案です。スポーツか何か…長い間、取り組んできたものがあるのでしょう。粘って頑張った経験のある子は、受験でも強いですよ」

*「二月の勝者」より引用

いいセリフですね!

 

今回のお話では、よく聞くあるある話が盛りだくさんでした。

確かに、学校の成績がいいから受けてみたら逆の結果が出た…なんて話はよく聞きます。
学校と受験塾のテストを見比べてみると、その難易度の違いは一目瞭然。
驚かない人なんていないのではないでしょうか。

また、スポーツなど何かに長く取り組んできた子は受験に強いというセリフもグッときました。
確かにそうですよね~。

ページをめくるごとに目から鱗な情報が盛り沢山の「二月の勝者ー絶対合格の教室ー」。
次号も期待です!




 

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