サンタクロースは偉大なのです

冬休み、年末の仕事納めに向けての追い込み、花の個別指導塾探し、お正月の準備、ちょこちょこ始めた大掃除などなど…バタバタしていたここ最近。

12月はお坊さんが忙しく走り回るから師走というけれども、世の中の母親はそれ以上に忙しく走り回っていると思う。

だもんだから、今年のクリスマスは花の人生10年の中で一番味気ないものでした。
クリスマスの気配がしない?

ケンタさんも予約していないし、クリスマスケーキもその日に買えたもの。
ツリーも出したのは前日。
しかも、花が懸命に出して飾り付け。

もう本当にいろいろごめんなさい…(汗)。

クリスマスプレゼントは、花が夢中になっているマンガ「鬼滅の刃」全巻。

これも、前日に母が慌てて100均で包装用の袋を買いに行き、父が仕事帰りに本屋で購入と、これまでにない慌てようでした。

 

そしてクリスマスイブ。

ここ最近の母の怒り具合から、「もしかしてサンタさんは来てくれないのでは?」と心配している様子の花。

その日は、母の言う事を素直に聞きます。

 

「早く寝ないとサンタさんが来ないよ」と声をかけると、いつもはダラダラしているのに素直にふとんに入ります。

その表情は、「鬼滅の刃」をくれるのか…サンタさんからのプレゼントを心配している!?





そして、父が遅い帰宅。

夜中の12時に花の様子を見に行きますが…どうやら狸寝入りをしているようだと。

「これじゃプレゼントが置けない」と、眠そうな目でつぶやく父。
うーん…困ったね。

しかも、枕元には手紙が添えられていたようで、ちょろっとみたところ(!?)「女の子はサンタさんになれますか?」なんて、たくさんの質問が書かれていたとか!?

 

さらに待つこと1時間。

花が眠たそうな顔でトイレに。
しかも、その際に、リビングのクリスマスツリーにかかっていた巨大靴下をこっそりと自室に持っていった様子。

サンタさんがなかなか来ないのは、靴下がないからと思ったのかな?

 

そして、夜中の3時。

父はすでに1時間前にギブアップし、母に「後は頼んだ…」とプレゼントを渡してぐっすり就寝。

母もさすがにテレビに飽きてきたので、花の部屋にこっそりと様子をうかがいに。

 

もう寝てるかと思いきや、狸寝入り…。
ベッドサイドの棚には、しっかりと巨大靴下がぶら下がっています。

これはあかんと、プレゼントをリビングのクリスマスツリーの下に設置し、母も就寝。
このまま待っていたら、朝を迎えそうです。

 

そして、母がウトウトとまどろみ始めた頃、なにやら物音が…。

カサコソ、コトン…といった音が廊下から聞こえる。
しかも、扉の隙間から明かりが漏れている。

電気を消し忘れたかなと思って部屋の扉を開けると、そこにはプレゼントを抱えた花の姿が!?

ハッとした顔で固まっています。

眠くてショボショボした目!
プレゼントがあった事に安堵したような嬉しそうな口元!!

「眠れなくて~…」と言い訳している顔が、眠いけれども嬉しそうなめちゃくちゃ!!

「…いいから寝なさい。プレゼントは明日開けなさい」と言うと、素直にコクンとうなずいてプレゼントを元の場所に戻して部屋に。

プレゼントがあった事、目当ての物だったことで安心したのか、今度こそは寝たようです。

どんだけ心配してたんだ!?

 

翌朝。

起きるやいなや、真っ先にプレゼントから「鬼滅の刃」を取り出して読み始める花さん。

最新刊の18巻が売れきれ続出で買えないかもしれないと心配していたのですが、どうやらピークは過ぎて買えたよう。

よかったねーと言うと、「サンタさんだからね!ないわけないんだよ」とドヤ顔の花さんです。

 

ただ…

5巻まで持っていたと思っていたので6巻~18巻を用意したのですが、どうやら母の勘違いで5巻はなかったことが判明。

「サンタさんも勘違いしちゃったんだね…」と言うしかない母でした。
すんません…

 

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