現在公開中の映画「未来のミライ」。
その関係で、先日「バケモノの子」が放送されました。
花と一緒に見たのですが…
いいっ!!Σd(≧ω≦*) グッ
熊鉄が私、九太(連)が花とかぶって見えました。
熊鉄さんの気持ちが痛いぐらいにわかる!!
これって、親子で見てほしい映画だなと思いました。
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テレビで見た後、さっそく文庫本であの感動を今一度!
花も読みやすいように、角川つばさ文庫です。
挿絵があり読みやすい。
ネタバレ注意!こんなお話です
ストーリーを簡単に言うと…
お母さんを交通事故で亡くしてしまった主人公・九太(連)が、親せきから逃げ出しているときに出会ったバケモノ・熊徹に弟子入り。
その成長と、自分が本当にいる場所を探すというお話。
映画は、熊徹の悪友である多々良(サルのバケモノ)と僧侶・百秋坊(豚のバケモノ)の語りで始まり、語りで締めくくられます。
…もうね、登場人物をみるだけに「西遊記」が思い浮かびます。
強さを求めるために、賢者に会いに旅に出るのなんて、まさにそれ。
親子の絆について考えさせられた映画
私的には、親子関係とその絆をこの映画から考えさせられました。
不器用な熊徹と、その背中を見て学ぶ九太。
不思議な説得力があり、言葉はなくても親子として繋がっていくのが伝わってきます。
特に印象に残ったシーンが2つ!
一つ目は、九太が一郎彦と決着をつけに行くシーンで、多々良と百秋坊に言ったセリフ。
そして、その後に百秋坊が「それが気が付いてみたら、いつのまにやら、あんなに大きくなって」といったセリフが、良いことも悪いこともあったけど、しっかりと成長していることへの驚きと喜びを表現しているように聞こえ、いつか私も花にそう思える日がくるだろうかと…。
二つ目は、熊徹が初めて稽古を教えた時、なかなかできない九太に「胸ん中の剣が重要なんだよ!ここんとこの!ここんとこの!!」というセリフ。
それが何を示しているのか?
最後、それが九太にも伝わって…。
これ、大事だなと思いました。
花にも持てるでしょうか?
一緒に読みたい「白鯨」
ちなみに、物語の中でもキーポイントなるのが「白鯨」という本。
著者はハーマン・メルヴィル。
アメリカのニューヨーク生まれで、銀行事務員、小学校の代用教員、捕鯨船乗組員とさまざまな職を得て作家に。
「白鯨」は1851年に完成されたお話です。
主人公である船乗りのイシュメールが乗った捕鯨船ピークォード号で、片足を失くした船長エイハブと出会います。
片足を奪った巨大なマッコウクジラのモビー・ディックへの復讐に、皆が巻き込まれていく…という、海洋巨編です。
死闘の末、白鯨もろとも海底に沈んでしまうのですが、「バケモノの子」的にはこれは自分が作りだした闇に飲み込まれてしまったような解釈になります(本来はどうかはわかりませんが…)。
実際、楓さん(連のガールフレンド)も「白鯨は自分を映す鏡で、心の闇の象徴」と言っていますしね。
このセリフからも、なぜ「白鯨」が選ばれたのかも納得です。
注目キャラ!チコちゃん
最後に「ん?」と思わせる存在がチコちゃん。
渋谷の路地裏で出会った、ふわっふわのもこもこ小動物。
九太に懐いて、常に肩や頭の中にいます。
(目玉のおやじ、ナウシカのテトみたい…)
チコがいたから暴走が止められた部分もあると、これまたちっさいけれども重要な人物…ではなくて小動物?
そんなチコちゃんなんですが、最後の百秋坊が
「いや。案外すぐそばで見守っているのかもしれないな…」
と締めくくっているのです!
おやっ?
と思うわけです。
えっ、まさかのお母さん?
ちなみに、チコちゃんは動物なので言葉は話せません。
鳴き声だけです。
「キュゥ〜」「クゥ〜ん」という鳴き声を、「サマーウォーズ」の陣内真緒(長女役)や「アイカツ」の星宮いちご、「リロアンドスティッチ」のリロ役の諸星すみれさんが担当しているというのですから驚きです。
他にも見どころ満載の「バケモノの子」。
魅力的な登場人物ばかりで、それぞれにドラマがあります。
熊徹の良きライバルの猪王山や一郎彦の親子関係、二浪彦の単純で邪気のない性格、ほんわかした雰囲気でありながらやっぱりウサギの宗師様…みんな味があるキャラで個性的。
観てよかったな~…と思える作品です。