【二月の勝者】第100講「十一月の約束」を読んで

ついに連載100回!
というわけで、カラー表紙でした。

理衣沙ちゃんのカンニングが発覚し、その対策を託された佐倉先生。

この問題はすごく気になります。

*ネタバレになりますので、新刊を楽しみにされている方はご遠慮ください。

授業終了後、ぞろぞろと帰宅する生徒に声をかける佐倉先生。

理衣沙ちゃんに「今日は小テスト頑張ったね!」と声を掛けるのですが、「5点満点のたった2点だったのにイヤミ?」と不機嫌モード。

 

でも、佐倉先生が言う「頑張った」は、点数に対してではなく、前にできなかった問題ができるようになった、できることが増えた事に対して。

そう伝えると「今そんなこと言ってくれるの、佐倉ちゃんくらいだよ」とボソリ。

うーわー!!
これは、我が家も気をつけないとだわ。

「できたことを褒める」ですね。

 




 

で、佐倉先生と木村先生そろっての帰り道。
話題はやはり理衣沙ちゃん。

理衣沙ちゃんはもしかしたら「『がんばらない努力をしている』のかも」と考える木村先生。

それはつまり、「私はまだ本気だしてないだけ」。

とことん頑張ってその結果、思った通りの成果が出せなかったらそれこそ辛すぎる。
「本当は本気を出していたら私だって」を心のよりどころにしているのかもしれないと、木村先生は解きます。

 

しかも、理衣沙ちゃんのママが最大の障壁になっている。

全落ちしたとして「うちはあくまでも難関校を目指していた」で、かっこよく幕引きをはかる。

でも、「全落ち」は経験しないとわからないぐらいに辛い。

「理衣沙さんご本人のために、一つでも…合格をその手に握らせたいです」と言う木村先生。

 

木村先生が言うと、その辛さがズシンと伝わってくる。
実感をともなって聞こえます。

もしかして…
木村先生、全落ち経験者!?

もしくは、以前、そうした生徒さんをみたとか?

 

ところ変わって、場面は桜花ゼミで一人残業をしている黒木先生。

Rクラスの名簿と志望校から、「Rクラス志望校変更プラン」を作ろうとしますが、「Rは…任せたんだった…」と自分の領域の仕事を。

・志望校特訓の内容記録
・6校分の演習の準備、解説授業の組み立て
・女子御三家の面接対策、マニュアルの手直し

他にも、冬季特訓と正月特訓の準備、下級生の入塾テスト申し込みと面談、6年生の面談予定などやる事が山積み。

 

その忙しさを表すかのような、黒木先生のデスクに転がる栄養ドリンクの瓶が怖い…

(黒木先生まではいかなくても)確かに11月となると受験塾の先生は激務そうです。

毎年の事とはいえ、肉体的にも精神的にも大変そうです。

 

ブラック職場を体現している黒木先生の元に、ショーマから催促ラインが。

どうやら、ティアラちゃんが必要としているものを受け取りたいんだけど、オカリナの件で動けないと。

届けに行こうとする黒木先生ですが、椅子から立ち上がったところで貧血で倒れてしまいます。

「情けない…俺はまだ全然…あいつとの約束を果たせてない…」と、学生時代の約束を思い出す黒木先生。

 

放課後、サッカーボールを手にした若かりし頃の黒木先生と、学友とみられる男子生徒。

「悔しいよ…まさかこんな形で、夢をあきらめなきゃならないなんて」と言う男子生徒。
黒木先生も、ぼろ泣き。

「また会える日までの、『約束』しようぜ」とがっちりと握手します。

 

そこに、去年の生徒の受験パターンなどの資料をみておきたいと、再び倉木先生が桜花ゼミに戻ってきます。

でも、床に寝転んでいる黒木先生を見て仰天。

まだ立ち上がれない黒木先生は、佐倉先生に「その荷物を、今から言う場所に運んでほしい…」と頼みます。

 

まさか黒木先生が倒れて、さらに過去の話がチラリと入ってくるとは思わなかった展開です。

理衣沙ちゃんのカンニング問題と並行して、黒木先生のあの秘密に迫るのか…。

 

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