何気なくテレビ欄を見ていたらみつけた、NHKの「100分 de 名著」。
8月は「for ティーンズ」として、「星の王子さま」「ソロモンの指輪」「走れメロス」「百人一首」と子どもに身近な名作を取り上げていました。
花も、四谷大塚の夏期講習の授業で取り上げられていた題材だけあって興味津々。
がっつり観ていました。
難しく感じる作品もわかりやすく解説
「100分de名著」は、作品の奥深さを、「この人の右に出る人はいない」というプレゼンターがわかりやすく、かつ楽しく解説してくれる教養番組です。
番組内では抜粋した形で、一部だけ朗読します。
読書の楽しみを知るきっかけになるかも。
ちなみに、番組時間は25分。
題名に「100分」とあるので、1回の放送が100分かと思いきや、実は4回に分けて一つの作品を解説していくということなんですね。
花が見たのは夏休みのスペシャル版だったのかな!?
さらに、NHKでは各種番組テキストを販売しており、「100分de名著」も刊行されています。
この「100分de名著」の面白さは、翌日の販売部数にも表れているほど。
取り上げられた本の売り上げが飛躍的に伸びるといった現象が起きているのだそうです。
「漫画 君たちはどう生きるか」も取り上げられており、火付け役ブームの一つになっているといわれているほどです。
中高生には授業代わりにも!?
小学生にはちと難しい本ばかりかもしれませんが、中学生や高校生にはうってつけ。
例えば、古典文学なんかも、その道の専門家が解説してくれるのですから、苦手な子供に慣れ親しませるのにピッタリです。
テキストでは、苦手な人や初心者でも読めるように用語を丁寧に解説しているので、古典の知識がない人でも難なく読み進めていくことができます。
原本を読む前に概要を掴んだり、本文の解釈をしるなど…より深く読み解いていくことができますので、まさにやさしい参考書といった感じ。
8月はティーンズ向けの4本立てでしたが、9月は、ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」。
「薔薇の名前」は1980年に発表した大ベストセラー作品の一つで、1987年にはショーン・コネリー主演で映画化もされています。
日本では1990年に邦訳版が出版され、イタリアの最高文学賞「ストレーガ賞」も受賞しているほど。
ストーリーは、14世紀のカトリック修道院を舞台に起きる怪事件の謎を、フランシスコ会修道士バスカヴィルのウィリアムとベネディクト会の見習修道士メルクのアドソが解き明かしていく…というもの。
ぶっちゃけ、シャーロックホームズとワトソンのパロディ版。
パロディ版とはいえ、エーコは中世研究者としての知識をふんだんに用いているため、読むのはかなり難解。
気軽に読めるものではないそうです。
そんなこと言われたら、推理小説好きとしては「我こそは!」なんて挑戦したくなりますが…
「読むのが苦痛」
「百科事典の様だ」
「難しすぎて、途中なんども挫折しかけた…」
なんて、驚くような感想からが揃っている事からも、一筋縄ではいかない雰囲気が伝わってきます。
番組内でも「読むのが難しい」と太鼓判が押されているほど。
そんな難解な本「薔薇の名前」を番組内で解説したわけですが、1回目の先日はウィリアムとメルクが訪れて最初の事件が起こったところまで。
先生の解説がとてもわかりやすいこともあり、読んでみたいと思わせられます。
難解と言われている本も、解説をみてからなら大丈夫かな!?