社長から吉祥寺校の様子を聞かれた黒木先生。
「いろいろと問題が発生していますが、全て想定内。解決のための仕掛けはもうバラまき済みです」と返答。
え~?
マジですか!
そんなことを言われたますます気になってしまいます。
受験本番に向けて、どんな流れになるのか…。
リアルに受験を控え、しかも一人っ子、母が中学受験経験なしにはとても参考になります。
*ネタバレになるので、新刊を楽しみにされている方はご遠慮ください。
「3」が付かないという話にまるみちゃんママは、「女子学院の受験を辞めよう」と言います。
いつになく厳しい表情のママ。
しかも応援すると言ってくれたはずなのにと愕然とするまるみちゃん。
「ジュリと約束したの、二人で絶対にJGに行こうねって」
「もっともっと!もっと頑張る!もっとできるようになる!だから!」
と、まるみちゃんも引きません。
いや…そこまで「行きたい!頑張る!」と親の反対を押し切って言うまるみちゃんがうらやましい…(泣)。
花は、「無理かなぁ…じゃ、いいや☆」とまったくチャレンジ精神なし。
どこかに受かると考えている甘さにイライラです。
まったくもって、甘い!!
設備が整っている学校、そして共学校ならこだわりがないらしい(がくっ)。
ちなみに母が私立受験を勧める理由は、高校受験回避。
6年間、受験に水を差されることなく部活と青春を謳歌してもらいたい。
そして、じっくりと自分の道を探してほしいから。
…ん?
母もあまり花と変わらない?
あはは…
だんだんヒートアップしていくママとまるみちゃん。
ついに「学校の授業に出れてないから、“3”がつかないの!だから調査書が必要なJGは無理なの!」と言ってしまいます。
その言葉にショックを受けたまるみちゃんは、「ジュリとの約束はナシにする…」と自室に。
布団をかぶって号泣…。
まるみちゃんはママは、黒木先生に相談に行きます。
「3」が取れない事実を知りとても落ち込んでいるので、見守ってほしいと。
この顔…
言葉と顔が一致してませんよ、黒木先生。
そして、まるみちゃんが不登校になってしまった理由を話します。
3年前、習字で賞をもらったまるみちゃん。
それをひがんだクラスメイト(習字が上手な子)から、「ママがPTAやってるから選ばれたんだ!」と言われショックで休んでしまいます。
このままじゃいけないと、嫌がるまるみちゃんを引っ張っていったところ、それを見たクラスメイトから「オヤがくっついていないと何もできない!“カホゴ”ちゃん!」と大笑いされます。
それから不登校に。
マジでむかつくわー。
いるんだよねー、こういうしょうもないガキ(怒)。
しかし、お父さんも無理やり引っ張っていくのは…。
焦る気持ちがあるから、わからないでもないけど…。
この一件から、まるみちゃんのママとパパは不登校について勉強し、慎重に丁寧に、急がずゆっくり、少しずつ…まずは信頼を取り戻してきました。
今は保健室登校ができるようになり、塾にも通えるように。
「あの子がもう少し精神的に成長するまで、傷つけたくない。まだ、あの子には足元の小石をどける大人が必要なんです」
そういうまるみちゃんママに、黒木先生は「まるみさんに今後、どのようになってほしのですか?この先、一体いつまでまるみさんの足元の小石をどけていくおつもりですか?」と。
その言葉に、わなわなと震えるまるみちゃんママ。
「受験のプロとして確信をもって言えることは、今、この時期こそ、“待つこと”が“親の仕事”ではないでしょうか」と告げます。
助けるのではなく待つ!
黒木先生の言う事もわかるけど…まるみちゃんみたいな繊細で優しい子なら、母だって同じことをするかも。
意地悪な子がいるクラスになんて、行かせたくない。
無理して通って嫌な思いさせたいなんて、思わないでしょう。
世界はそこだけじゃなく、他にもあるんだよって教えたい。
難しい問題です。